40代から始める日本人の中国生活の記録
保護猫活動から猫カフェへ
从救助流浪猫到开猫咖
猫好きに悪い人はいない。これは、全く根拠はないが、自分が固く信じている持論である。
爱猫的人里没有坏人。虽然没什么根据,但这是我始终信奉的理念。
猫好きにとって――といっても全員が自分と同じように考えるかは分からないが、日常の関心事はとりあえず猫、何よりも猫。仕事をしている間も、家で飼っている猫が退屈していないかが気になるし、雨や雪が降ったりした日には、うちの小区に住み着いている野良猫たちは大丈夫だろうかと心配になったりする。毎年厳寒期を迎えると、できればわが家をシェルターにして、近所の野良猫が全部冬を越せるようにしたいと考えるが、大家さんのことやご近所迷惑を考えると難しい。
对于爱猫的人来说——当然我也不知道是不是所有人都和我一样——日常最关心的永远是猫,猫比什么都重要。上班的时候会惦记家里的猫会不会无聊,雨雪的日子,又会担心小区里流浪猫们过得好不好。每年寒冬来临,我恨不得把自己家变成临时收容所,让附近所有的流浪猫都能平安过冬。但考虑到房东的感受,也担心打扰邻居,这个想法也是不现实。
ところが、そんな「猫好きにとっての夢」を、ここ北京で実現した若者がいる。1995年以降生まれ、すなわちZ世代の韓子豪さんは野良猫の保護活動を行い、7年間で600匹以上の猫を救ってきた。ビジネス運営によって動物保護活動を支える公益猫カフェ「平行世界」の創設者である。
然而在北京,有一位年轻人实现了所有爱猫之人的梦想。韩子豪是一名1995 年后出生的“Z世代”青年,一直致力于救助流浪猫。7年来,他共救助了600多只猫。同时,他也是通过商业运营支撑动物保护事业的公益猫咖——“平行世界”的创始人。
韩子豪(右)与本文作者植野友和
韓さんが野良猫を保護する活動を始めたのは、子どもの頃に見たある光景がきっかけだった。
救助流浪猫的想法,起源于韩子豪小时候看到的一幕。
「私が8歳のとき、猫をたたいている人を見掛けて、そのとき心の中に小さな種が生まれました。住み家を与えてあげようと野良猫を飼ったのは大学に入ってからのことです。そうしたら、最初に保護した猫が妊娠していたんです。その子どものうちの一匹が今もこのカフェにいて、名前は『小炸毛』と言います。この子は毛がふわっと逆立っていたから、小炸毛という名前にしたんです」
“我 8 岁那年看到有人在打猫,从那一刻起心里就埋下了一颗小小的种子。上大学后,我开始收养流浪猫,想给它们一个家。没想到我救助的第一只猫已经怀孕了。它生的小猫里有一只现在还在这家猫咖里,名字叫‘小炸毛’。因为它的毛总是蓬蓬松松地炸着,所以就取了这个名字。”
「最初は自宅で猫を飼っていましたが、保護を続けているうちに十数匹に増えてしまい、ご近所に迷惑をかけるようになったので、商店街の1階部分を借りて猫のための場所を作ったのがこの保護猫カフェです」
韩子豪说:“一开始我在家里养猫,但随着救助的猫越来越多,很快就有了十几只,开始打扰到邻居。于是我租了商业街一楼的一个铺面,专门给猫们安了家,这就是这家公益猫咖的由来。”
この猫カフェにいるのは韓さんが保護した猫のごく一部だが、それでもかなりの頭数。これほどたくさんの猫を世話するのは、大変なのはむろんのこと、かなりの費用がかかる。
现在猫咖里的猫,只是韩子豪救助过的猫里很小的一部分,但数量已经相当可观。照顾这么多猫,辛苦自不必说,开销也非常大。
顾客在店内和猫玩耍
「以前はただの動物保護所だったんです。最初の頃は寄付でいただいたキャットフードでなんとかやりくりしていましたが、支出が多すぎて赤字になってしまったので、保護所を猫カフェに変えました。入場料やオンライン飼育、オリジナルグッズの販売などで運営し、その収益を動物保護に還元しています。つまり、ビジネスで善を育む仕組みです。それでキャットフードを買えるようになっただけでなく、自家製のごはんも作ってあげられるようになりました。猫たちの暮らしはどんどん良くなっています」
“这里以前只是个单纯的动物救助站。一开始全靠大家捐赠的猫粮勉强维持,但支出实在太大,一直严重亏损,所以我才把救助站改成了猫咖。现在通过门票收入、线上认养和原创周边销售来运营,所有收益都投入到动物保护中。说白了,就是用商业的力量反哺慈善的模式。现在我们不仅能买得起猫粮,还能给猫们做自制餐食,它们的生活条件正在一天天变好。”
「小動物のような弱い存在とどう向き合うか。それが私たちの考える優しさの形です。この小さな世界で猫の温もりを感じてほしい。そして人と人との温もりも感じてほしいんです」
韩子豪说,“如何对待小动物这样的弱小生命,体现了我们内心温柔的本质。希望大家能在这个小小的世界里,感受到猫的温暖,也感受到人与人之间的温暖。”
猫カフェを通じて伝えたいこと
通过猫咖传递的心声
多くの猫は、もとは野良猫である。筆者の場合、血統書付きだろうが野良だろうが関係なく、全ての猫が大事という考えだが、中には野良猫は苦手という人がいるのも事実。そういう考えでこちらに来ない人もいるのだろうか。
在笔者看来,不管是有血统证书的品种猫还是流浪猫,所有的猫都同样珍贵,但确实也有一些人不喜欢流浪猫。会不会有人因为这个原因不来这里呢?
「以前はいましたが、今では多くの人が考え方を変えています。高価な猫よりも保護猫を応援したいという人が増えました。愛情のある行動だと感じるからだと思います。また、里親になってくれる人も増えました。譲渡は安く猫をもらうことではありません。小さな命に新しい人生を与えることなんです」
韩子豪说:“以前确实有,但现在很多人的想法都变了。越来越多的人愿意支持救助流浪猫的事业,而不是去买昂贵的品种猫。我想是因为大家觉得这是一件充满爱的事。同时,愿意领养猫的人也越来越多了。领养不是低价‘捡漏’,而是给小生命一个全新的开始。”
韓さんはこの猫カフェを通じ、単に動物を大事にしましょうというメッセージ以上のことを人々に伝え、自らの夢をかなえようとしている。
韩子豪希望通过这家猫咖,向人们传递比爱护动物更深刻的理念,同时也在一步步实现自己的梦想。
猫咪们在惬意午睡
「まず伝えたいのは、何よりも『ペットを捨てないでほしい』ということです。今の子どもたちは動物が好きですが、責任感を育てることが大切です。飼う前にうちへ来て、猫の世話を実際に見てほしいですし、それによって心が動けば、きっと責任ある飼い主になるはずです。その責任感がまた次の世代へと伝わっていく。私はその種をまいて、それが世界のあちこちで芽吹いていく、そんな未来を信じています」
“我最想告诉大家的,首先就是‘不要弃养’。现在的孩子们都喜欢动物,但培养责任感非常重要。我希望大家在决定养猫之前,能先来这里看看照顾猫到底是怎么一回事。如果孩子能因此有所触动,将来一定会成为负责任的主人。而这份责任感,又会传递给下一代。我相信我播下的这些种子,终会在世界的各个角落生根发芽。”
在店内各处悠闲休憩的猫咪们
「捨てられたペットの問題をすぐに解決するのは難しいですが、私たちのような、いわば『猫の消防士』がいて、必要な場所に駆けつけて助けられれば、きっと一匹一匹に居場所を見つけてあげられる。それが私の夢です」
“宠物被抛弃的问题不可能一下子解决,但如果有我们这些所谓的‘猫猫消防员’在,哪里有需要就去哪里救助,一定能给每一只猫都找到属于它们的家。这就是我的梦想。”
この7年間で韓さんの手によって救われた600匹以上の猫が、新たな家族に出会うことができた。一人の若者の物語から始まり、そして多くの人々の心を動かしてきた「平行世界」。ここでは中国の若者が描き出す、人と動物が共に生きる未来を確かに感じ取ることができる。
7 年来,经韩子豪之手救下的 600 多只猫都找到了新的家人。从一个年轻人的故事开始,到如今已经打动了无数人的 “平行世界”,让我真切地感受到了中国年轻人所描绘的、人与动物和谐共生的未来。
植野友和
1977年出生于日本东京都,中国外文局亚太传播中心日籍记者。毕业于日本国立埼玉大学历史系、上海东华大学国际文化交流学院。在日本出版社策划编辑过很多月刊杂志。
翻译:顾思骐
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